はじめに
COOという役職は明確な資格や定型ルートが存在せず、どのような人がどのようにしてCOOになるのかが分かりにくい職種です。
しかし、COOとして評価される人材には共通するキャリアパターンや経験が存在します。
また、求められる資質も明確で、再現性のあるスキルセットとして整理できます。
この記事では、COOになるために必要なキャリア、経験、資質を体系的にまとめます。
これからCOOを目指す人、あるいはCOO候補を育てたい経営者にとって実用的な内容です。
COOとはどんな役職か
まず、COOは企業の事業運営を統括し、戦略を実行に変える役割を持ちます。
COOの特徴
- 戦略の翻訳者
- 組織の実行責任者
- 全社オペレーションの統合役
- CEOの右腕としての役割
専門領域にとどまるのではなく、事業理解・組織理解・ファイナンス理解をバランスよく持ち合わせたハイブリッド型の存在です。
COOになる典型的なキャリアパス
COOへのルートは複数ありますが、代表的なパターンは次の通りです。
キャリアパス① 営業・事業部門から上がるパターン
もっとも多いパターンです。
特徴
- 事業の現場に強く、数字に責任を持ってきた
- チームマネジメント経験が豊富
- 顧客理解が深く、戦略を現場に落とせる
営業マネージャー → 事業部長 → COO という流れは典型例です。
キャリアパス② コンサルティングファーム出身からの転身
近年増えているルートです。
特徴
- 論点整理やプロジェクト推進が強い
- 経営課題を構造的に捉える力がある
- 数字や資料作成の精度が高い
ただし現場経験が少ない場合、最初は手触り感をつかむ必要があります。
現場とのハレーションには細心の注意が必要です。
キャリアパス③ 管理部門・バックオフィス出身
総務、経理、人事などからのCOO就任も増えています。
特徴
- 組織やオペレーション理解が深い
- 社内調整や仕組みづくりが得意
- 安定的に運営する力がある
事業側の経験と組み合わさると非常に強いタイプになります。
キャリアパス④ プロダクト・開発部門からの昇格
SaaS企業で増えているパターン。
特徴
- プロダクト理解が深く技術にも強い
- 顧客価値と提供プロセスの両方に詳しい
- プロセス設計や再現性づくりが得意
開発と事業を橋渡しできる希少性の高いCOOです。
キャリアパス⑤ 創業経験者・スタートアップ出身
起業経験はCOOにとって非常に強い武器です。
特徴
- 全領域のハイブリッドスキル
- 資金・採用・事業運営すべてを理解している
- 不確実性への強さ
スタートアップにおける最強タイプと言われます。
COOになるために必要な経験
必須経験① 数字を扱い、責任を持った経験
- 売上責任
- 事業KPIの管理
- 予実の責任
数字に責任を持つ経験はCOOの必須要件です。
必須経験② 部門横断プロジェクトの推進
- 組織改革
- プロセス改善
- 新規事業立ち上げ
- システム導入
- PMI(統合)
COOは「部門をまたぐ仕事」が非常に多いので、この経験が価値を持ちます。
必須経験③ 組織マネジメント
- チームリーダー
- 部門長
- 権限委譲
- 評価・フィードバック
人数は少なくても、マネジメント経験は必須です。
必須経験④ 現場理解
机上で判断するCOOは成果が出ません。
現場・顧客・プロダクトの理解が極めて重要です。
COOに求められる資質
経験以上に重要なのが資質です。COOが成果を出すための必須要素は次の通りです。
資質① 全体最適の視点
局所最適に走らず、事業全体の流れを見て判断できること。
資質② 論点整理と構造化思考
問題の本質を見抜く力。
課題を分解し、改善ロードマップを描けること。
資質③ 実行力
大量のタスクをこなしながら、関係者を巻き込んで前に進める力。
資質④ コミュニケーションと共感力
部門間摩擦を解消し、組織を一体化させる力。
資質⑤ 数字と現場の両方を理解するバランス
数字だけでも、現場だけでもだめ。
両方を見て意思決定できることが特徴です。
資質⑥ カオスに耐えられる精神力
スタートアップでは特に重要です。
変化や混乱を歓迎できる根本気質が求められます。
COOになるために今日からできること
行動1 業務フローを可視化する習慣を持つ
COOの基本スキルです。
行動2 KPIと事業構造をセットで理解する
数字の意味を読み解く力が強化されます。
行動3 小さな改善プロジェクトを回す
実行力と横断調整力が鍛えられます。
行動4 役割を超えて課題に手を出す
COOは境界線を越える仕事が多いため、越境経験が価値になります。
行動5 CEOの視点を意識する
日々の仕事を経営視点で見る訓練です。
まとめ
COOになるには、特定の資格やルートよりも、
数字、プロジェクト推進、組織マネジメント、現場理解という土台が重要です。
組織と事業の両方を動かせる人材が、COOとして活躍できます。
経験と資質を積み重ねれば、誰でもCOOへの道は開けます。

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